2026年7月28日(火)、アンフォーレ ホールにて、第22回音楽セミナー「トランペット博士への道」を開催しました。
講師には、中部フィルハーモニー交響楽団 首席トランペット奏者の赤堀裕之史先生をお迎えし、実演を交えながらトランペットの歴史や構造、奏法について、幅広い視点からご講演いただきました。
前半は、約3300年前のツタンカーメン王の墓から出土した「ツタンカーメンのトランペット」を題材に、その役割や歴史的背景について深く掘り下げていただきました。
古代においてトランペットがどのような場面で用いられ、人々の生活や文化の中でどのような役割を果たしていたのかを、実際の演奏も交えながら分かりやすくご紹介いただき、トランペットの起源に迫る大変興味深い内容となりました。
後半は、ナチュラルトランペットを題材に、楽器の素材や構造、音が生まれる仕組み、そして奏法について詳しく解説していただきました。
金管楽器奏者はもちろん、吹奏楽で管楽器を演奏する方々にとっても、多くの学びと発見のある充実した時間となりました。
「普段は演奏活動をされていない」というお客様も熱心に耳を傾けてくださり、専門的な内容でありながら、どなたにも興味を持って楽しんでいただける講座となったことが印象的でした。
その後は、事前募集を行った5名の中高生を対象とした公開プチレッスンを開催しました。
レッスンでは、トランペットのマウスピースにゴムチューブを接続して演奏するというユニークな練習法が紹介されました。
マウスピースだけで吹く場合とは異なり、響きの得られないゴムチューブを鳴らすことで、より自然に息が入り、楽器に持ち替えた際に豊かな響きが生まれることを、受講者だけでなく会場の皆様も実際に体感することができました。
最後の質問コーナーでは、受講生から「高い音を楽に出すにはどうしたら良いですか」という質問が寄せられました。
赤堀先生からは、「僕らプロ奏者は楽に吹いているように見られますが、実際は楽ではないのです」という本音も交えながら「息の量やスピードよりも、まずはアンブシュアが重要です。細い息の通り道を意識し、クレッシェンドとともにその通り道を少しずつ広げていくことが大切です」とのお話があり、クレッシェンドを伴うロングトーンを取り入れた練習方法をご紹介いただきました。
また、「吹奏楽とオーケストラではトランペットの音に違いがありますか」という質問には、「吹奏楽ではより明瞭で存在感のある音色が求められる一方、オーケストラでは弦楽器との調和を意識し、柔らかく溶け合う響きを大切にする場面が多い」と、それぞれの演奏スタイルの違いについて分かりやすくご説明いただきました。
終了後も赤堀先生のもとには多くの参加者が集まり、質問が絶えませんでした。一人ひとりの質問に丁寧に耳を傾け、真摯にお答えくださる姿がとても印象的で、参加者にとって大変貴重な交流の時間となりました。
今回のセミナーは、子どもから大人まで幅広い世代の皆様にご参加いただき、それぞれが新たな発見や学びを持ち帰ることのできる、大変有意義な講座となりました。
ご多忙の中、素晴らしいご講演とご指導いただきました赤堀裕之史先生に心より感謝申し上げます。また、ご来場いただきました皆様にも厚く御礼申し上げます。
今後も安城音楽協会では、音楽をより身近に感じていただける講座や演奏会を企画してまいります。
引き続き皆様のご参加を心よりお待ちしております。
